私がレッスンで大切にしていることは、
《良いところをほめる》です
近年、教育現場でも人材育成などでも《ほめて伸ばす》ことが
注目されるようになりました
私は心理士ではないのですが、
応用行動分析(通称ABA)をベースにしたアプローチで、
長きにわたり、セラピーやレッスンをしてきました
大事なことなので、もう一度書きますが、
《ほめる》ことはとても大切です
応用行動分析では、(人間のとる)行動とは
【生きている人にしかできないこと】と定義されています
つまり、《行動》は死人にはできないことなのです
※死人でもできることは《行動》ではない
さて、
《行動》とは4つの機能に分けられるとされています
・注目引き
・物や活動の要求
・逃避/回避
・自己刺激(感覚刺激)
↑こちらについては説明が長くなるのと、
具体例をあげてお話したいので今回は割愛します
今回のテーマ《ほめる》ですが、
どんなメリットがあるかというと
【良い行動を増やす】のです!
私はプロフィールの中でもお話ししていますが、
バイオリンの手ほどきをいただいた先生からたくさんほめられたことで、
ありがたいことに現在もバイオリンを弾いています
※とても素敵な先生なのでご紹介したいところですが、残念ながら故人となられました
漫画ドラえもんの《しずかちゃん》のバイオリンさながら、
4歳初心者の私の音なんぞ、さぞひどかったものと思います
ですが、
ほめられることで
【レッスンでバイオリンを弾く】
→ 先生がほめてくれる → 練習してレッスンに臨む
というサイクルが成り立っていました
先生が私をほめてくださった具体的な事柄は、
・譜読みが早い
・家でよく練習して来る
・レクチャーに対するキャッチが早い
などでした
もちろん4歳児なのでたかが知れていますが
それでも先生は《良いところ探し》をし、
ほめてくださいました
《ほめること》とは良い行動を強化するという効果…
すなわち、良い行動を増やします
今はレッスンの例を挙げているので
レッスンに関する良い行動に値することとしては
・再び自己練習する
・次回もレッスンに通う
・前よりも上手に弾けるようになる
などが挙げられます
これを日常生活に置き換えてみましょう
・作った料理を「美味しい」と言われる→ また作りたくなる
・成績をほめられる→ 次もよい成績をとるべく、継続して勉強をする
・ボーナスが上がる→ さらに評価を得られるよう仕事の成果を出す
など、いずれもポジティブなサイクルを生みます
ちなみに強化の反対=弱化は、否定されることです
良い行動は減り、ネガティブな方向にいきます
例えば…
・作った料理をまずいと言われる → もう作りたくなくなる
・がんばったテストの点数を否定される → 勉強が嫌いになる
・仕事のミスを公開処刑される →「どうせ私なんか」「この仕事に向いてないから辞めよう」となる
などなど、自己肯定感が下がります
演奏に置き換えても…
・下手!
・○○じゃない
・ちがう!
・もう今日は家に帰りなさい
だからこそ、私は
《良いところをほめて伸ばす》
これに尽きると思っています
しかも、音楽には正解も間違いもないのです
解釈も表現も自由
指導者の役割は、間違いを指摘することではなく
より良い方法に向かえるようサポートすること
…というのが持論です
せっかくの音楽との出会い、大切にしていきましょう♪
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