発達を促すという視点から
楽器を弾く時に、
同時にいくつの動作が必要になるでしょう?
・楽譜を見る
・読んだ情報を認識する
・楽器で同じ音を出す
(多くの場合、両手で違う動きをする)
・座る或いは立つ
これだけのスキルを使います💡
さて
楽譜を目で追いながら、同時に演奏するという
なかなかなトレーニングでもある、
楽器を弾く、ということ
目で追いながら、手指を動かすというのは、
目と手を協応させるということです
このように書くと、日常生活とはかけ離れて
いるように見えますが、実は…
就学後に必要になるスキルでもあります
それは何につながるかというと、
ズバリ…板書です
黒板を見て、ノートに書き写すというアレです
現代では、
スクリーンに投影されたものを見たり、
1人1台あるパソコンやタブレットが使える
環境もあります
けれども、
社会人になっても、なんらか見聞きしたら
メモすることはありますよね
しかも、1文字にやたら時間をかけられない
見聞きした情報をまとめたり、メモする
これは同時処理です
音楽の習い事のメリット
バイオリンやピアノあるいはリトミック
(ソルフェージュ)は
このスキルを磨くのにうってつけ✨
リトミックでは
リズムカードや絵カードを見て、
手叩きや、鈴やバチなどでリズムを刻む
●カードが変わったら瞬時に、次のリズムに
切り替える
●カード以外でも、
ピアノの音が変わったら瞬時に、
次の動きに切り替える
ピアノでは、
片手で弾く場合
●楽譜を見て、鍵盤を見比べて🎹指を並べる・押す
両手で弾く場合
●楽譜は左右の手の分で2行を同時に目で追う
●見比べるのは楽譜・右手🎹・左手🎹の3点
バイオリンでは
●楽譜を目で追う(単旋律なので1行のみ)
●右手でフレーズに合わせて弓を上下に動かす
●左手で指を動かす、ポジションチェンジで手の位置を移動させる
ピアノやバイオリンの場合、
もちろん同時に最大3点を見続けるのは
人間の身体の構造上不可能なので、
ある程度短期記憶して弾きます
1曲丸々、完全に覚えることを暗譜と言いますが
これは今は一旦横において
短期記憶(ワーキングメモリ)に着目しましょう
このワーキングメモリは、
発達検査の種類により、項目に入っています
※Wisc等
それくらい大事なスキルです
まさに脳トレ!音が作られる過程
ピアノ・バイオリンの話に戻ると…
基本的には楽譜見て弾くことが多いですが、
音符や休符を見ながら音を認識して弾く
というのは、
まったくの同時進行、ではなく
常に一瞬先を見ながら情報処理をする
ということなのです
例えば🎼ドミソと書かれている楽譜を見て、
《次はドミソだ》と読み取って、
覚えて、
楽器で準備して、
ドとミとソという順番に音を出す
このサイクルが繰り返し🔁行われるのです
これぞ脳トレ❓
それから、指先を動かすことじたいも
脳にたくさん刺激を与えます
これだけメリットがたくさんあるので、
音楽系の習い事がよいと言われるのです
ぜひ長く楽しく、音楽に親しんで
心も身体も健やかにしていきましょう♪
余談ですが、
私の母は30年程前に脳梗塞を患いましたが、
ピアノを弾くことを現在も続けており、
大変ありがたいことに
日常生活のほぼすべてを人並みに送っています
大好きなピアノがリハビリになったことで
奇跡的に回復できている、というのは
間違いないと思いました